ハンドバッグ handbag 2005 9 27

 あれは、何年前だっただろうか。
妻と、銀座を歩いている時、運悪く、
ブランドショップが並んでいる通りに出てしまった。
 妻の視線は、ショーウィンドウのハンドバッグに釘付けとなって様子で、
「今度の誕生日に、ハンドバッグが欲しい」と言われそうな気がしたので、
そうなると、大きな出費になってしまうので、
あわてて、「経済学」の講義をすることにした。
 基本的に、「ブランドもの」のハンドバッグは、原価が20%から30%と言われている。
つまり、お店の儲けは、小売価格に対して、70%以上になる。
だから、50%引きで売っても、それでも儲かる。
 こういう話を聞くと、
普通の人は、「儲けすぎではないか」と思うでしょう。
 しかし、それは、関係者(客と店)には、余計な「お世話」となるでしょう。
なぜならば、こうした「ブランドもの」の商売は、
高い値段で、高く買いたい客と、
高い値段で、高級感を出したい店との間で、成り立っているからです。
 もちろん、お店の言い分は、ブランドを確立するまでに、
新聞広告、雑誌広告など、巨額の広告料がかかっているから、
その経費を、小売価格に上乗せしないと、商売が成り立たないという理由もあるでしょう。
 さて、急に、ハンドバッグの話になったのは、
先日、法事があって、その時、黒のハンドバッグを見かけたからです。
そのハンドバッグを、妻に買ってあげた時は、
妻は、大いに不満な様子でした。
なぜならば、そのハンドバッグは、「ブランドもの」ではなかったからです。
 私は、「ブランドもの」には、全く興味がなく、
デザインや材質、仕上げで、そのハンドバッグを選んだのです。
 妻は、そのハンドバッグを、当初は、不満に感じながら、現在も使っていることに、
私は、うれしくなったのですが、話には、続きがありました。
 そのハンドバッグは、後に、ある有名人が愛用していることが判明し、
何と、「ブランドもの」になってしまったのです。
当然、小売価格は、大幅に上昇しました。
 さて、これで、少しでも経済学に興味を持っていただけら、幸いです。
これは、価格決定システムの話を想定しながら、書いたものです。



































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